プロが教える<実践>鍛造発注マニュアル

各種メーカー様の部品製造・発注をサポート。
熱間鍛造のプロがコスト削減ノウハウを
解説いたします

複数部品の一体化により、アルミ製部品の
<コスト削減を実現する発注方法>

複数部品を溶接またはロウ付けした上で、切削加工を施し完成させているアルミ製部品があります。この部品を、鍛造による一体化成形へ変更する事で、投入材料費を大幅に削減する事が可能です。

その理由は、鍛造化に伴い、より薄い部品形状に再設計を行うことで(いわゆる「減肉」「薄肉化」)、さらなる材料費削減が図れる。そして、中空鍛造を行うことで、切削工程で発生していた無駄な切りくずが、鍛造化により発生しなくなるからです。

部品形状にもよりますが、概ね20%~30%の材料費削減を実現することが可能です。

さらに、溶接・ロウ付け工程をまるごと削減できるため、大幅なトータルコスト削減を期待できます。

それでは下記に、メーカーの資材発注・担当者様が、スムーズにコスト削減を実現して頂くための鍛造加工業者選びについて、「質問内容」や「技術確認」ポイントを記載いたします。

【質問内容】コスト削減のための「質問」及び「技術確認」ポイント

  • 現在、2個の切断アルミ棒材をロウ付け後、切削加工を行っていますが、鍛造により一体化成形できませんか?
  • 鍛造に最適な部品形状へ設計変更することも可能ですか?
  • 省材料化のため、中空鍛造を行うことも可能ですか?

コスト削減を図る効果的な発注テクニックについて

溶接・ロウ付+切削加工による製品と、鍛造による一体化製品とでは、当然、部品形状が異なります。鍛造による一体化製品の方が、薄肉でシェイプ・アップされたものに仕上げることが可能です。

こうした「部品形状の設計変更」については、鍛造加工メーカーにノウハウがありますので、ご相談頂ければ正解が得られるはずです。基本的には鍛造加工メーカーへ「最小肉厚」を伝えるだけで、その数値を元に鍛造に最適かつ材料費最小となる部品形状を提案してくれます。

鍛造による一体化成形の実績が豊富な鍛造加工メーカーに任せることが、コスト削減につながります。基本的に鍛造化(特に中空鍛造化)により鍛流線が複雑化し、強度(靭性)がアップ、ロウ付け箇所も無くなるため、製品品質・性能は向上します。念のため、新たな部品形状が機能・強度・耐久性に問題ない事を、メーカー様側で検証して頂くとなお良いでしょう。

複数部品を、鍛造により一体化成形することで、
約23%のトータルコストダウンを実現

2個の部品のロウ付けから、鍛造による一体化成形に切り替えた事で、
大幅なコスト削減を実現された「ユーザー様事例」をご紹介いたします

某アルミ関連メーカーS社様では、アルミの丸棒と角材をロウ付けした上で、切削加工を行う工法で、ある部品の製造を行っておられました。しかし、アルミ材へのロウ付けは技術的に困難であり、接合部において漏れ不適合が発生する上、多工程が必要となり製造コストが嵩むことから、鍛造による一体化成形を検討しておられました。

そこで白光金属工業では、鍛造による一体化成形をご提案。当社にて、中空化及び薄肉化により、材料投入量を削減できる部品形状を再設計しました。結果、ロウ付けが不要となり、材料費及び加工費を大幅に削減。トータルで約23%に至る大幅なコストダウンを実現されました。

導入前

切削加工による無駄な切粉が発生しており、丸棒に比べて高価な角棒も投入していたため、高額の材料費がかかっていました。また、ロウ付け接合部からの漏れ不適合が発生し、製造コストが嵩んでいました。

導入後

従来のロウ付け+切削加工と比較して、材料費が20%削減。さらに、漏れ不適合が解消されたことにより、漏れ検査工程を削減。ロウ付け工程の削減と併せて、全工賃の10%弱を削減することが出来ました。

【成果詳細】

美観も重視される製品だったため、弊社にてデザイン性を考慮しながら、最小肉厚を確保する製品形状を再設計しました。新しい鍛造形状は3箇所の穴あけを伴う中空鍛造で、これにより材料の投入重量を低減。材料費において約20%コストダウンを達成出来ました。

さらに、中空化により、後工程の削出機械加工の切粉も削減。ロウ付け箇所の漏れ不適合が無くなったため、漏れ検査工程も削減。ロウ付け工程自体の削減と併せて、全工賃の10%弱を削減することが出来ました。

もちろん、鍛造費のほか、初期費用として金型費が必要となりますが、こちらも材料費のコストダウン効果により約10ケ月ほどで回収を達成しました。弊社では、鍛造によって摩耗した金型の更新費用は弊社負担とさせて頂いておりますので、以降はコンスタントに利益を積み上げている事例になります。

相談アドバイスを受付いたします

以上、「プロが教える【実践】鍛造発注マニュアル」では、現状部品のコストダウンを検討されたいメーカーの資材発注・担当者様へ、コストダウンを実現させる実践的なサポートを無料で行っております。

現状既に、鍛造加工業者様とのお取引をされている場合でも、丁寧にアドバイスをさせて頂いておりますので、お気軽にお問合せください。

日本の優れたメーカー様の国際競争力アップを実現させるため、これまで半世紀以上にわたる実践経験や豊富な実績、クライアント様の成功実例を基に、スピーディーにご回答、コストダウンを実現可能にする実践的アドバイスを行わせて頂きます。

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